遺産分割協議書は相続人全員の署名・押印が必要ですが、相続人の一部が非協力的で話し合いに一切応じない、連絡を返さない等のケースもしばしば見受けられます。
こうした場合は、まずは弁護士を介入させることをお勧めいたします。
弁護士を介して連絡を行うことにより、態度を翻すケースも一定程度ございます。
次に、弁護士を介しても態度を翻さない場合は、裁判所による強制的な解決を図るため、遺産分割審判手続の利用を検討されるべきです(家事事件手続法244条)。
この場合、裁判所の職権により、審判前に調停に付されることが多いですが(家事事件手続法274条)、非協力的な相続人が調停手続にも出頭しないような場合には、審判手続に移行します。
審判手続では、各相続人の主張を聞いたうえで、裁判所が遺産分割方法を強制的に決定するため、非協力的な相続人が出頭しないような場合であっても解決を図ることが期待できます。
投稿者プロフィール
最新の投稿
記事2022.06.30遺産の範囲・評価に関する認識のズレによる遺産分割協議におけるリスク
定期コラム2022.06.23代襲相続と養子縁組のタイミング
定期コラム2022.06.16代襲相続の範囲
定期コラム2022.06.06法定相続人になり得る胎児がいる場合は遺産分割協議は保留すること